カシミヤのニットは、その柔らかさ、暖かさ、そして上品な光沢で、世界中で愛されています。しかし、カシミヤはその繊細さゆえに、編み方にも特別な注意が必要です。この記事では、カシミヤの糸の選び方から、編み方の基本、お手入れ方法まで、カシミヤニットを美しく、長く楽しむための方法を詳しく解説します。
1. カシミヤ糸の選び方
カシミヤ糸を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| グレード | カシミヤの品質は、繊維の細さ、長さ、色によってグレード分けされます。一般的に、繊維が細く、長いほど高品質とされ、価格も高くなります。 |
| 繊維の細さ | 14〜16ミクロン程度のものが最高級とされます。数字が小さいほど細く、滑らかで柔らかい肌触りになります。 |
| 繊維の長さ | 35mm以上のものが望ましいとされます。長い繊維は毛玉になりにくく、耐久性も高くなります。 |
| 色 | 天然の色(ホワイト、ベージュ、ブラウンなど)のものが、染色の手間が少なく、カシミヤ本来の風合いを楽しめます。染色されたものを選ぶ場合は、色落ちしにくいものを選びましょう。 |
| 撚り(より) | 撚りが甘いと柔らかく、ふんわりとした風合いになりますが、毛玉ができやすくなります。撚りが強いと耐久性が高まりますが、やや硬めの風合いになります。編むものに合わせて適切な撚りの糸を選びましょう。 |
| 糸の太さ | 編むものによって適切な太さを選びます。細い糸は繊細な編み地、太い糸はざっくりとした編み地になります。初心者の方は、中細〜並太程度の糸から始めるのがおすすめです。 |
| 価格 | カシミヤ糸は高価なため、予算に合わせて選びましょう。初めてカシミヤを編む場合は、比較的安価な糸から試してみるのも良いでしょう。 |
2. カシミヤに適した編み方
カシミヤの繊細な繊維を活かすためには、編み方にも工夫が必要です。
- ゲージを取る: カシミヤは特に縮みやすい性質があるため、必ずゲージを取りましょう。ゲージとは、10cm四方に何目何段あるかを示すもので、編み始める前に試し編みをして確認します。指定のゲージと異なる場合は、針の号数を変えて調整します。
- きつく編みすぎない: カシミヤの糸は繊細なので、きつく編みすぎると糸が傷んだり、風合いが損なわれたりします。適度な緩さで編むように心がけましょう。
- シンプルな編み地: カシミヤの風合いを最大限に活かすには、メリヤス編みやガーター編みなど、シンプルな編み地がおすすめです。模様編みをする場合は、糸に負担がかかりにくい、透かし編みなどを選ぶと良いでしょう。
- 針の選択: カシミヤの糸は滑りやすいので、金属製の針よりも、竹製や木製の針の方が編みやすい場合があります。また、針先が尖りすぎていると糸を傷つけてしまう可能性があるので、丸みを帯びた針先のものを選びましょう。
3. カシミヤニットのお手入れ
カシミヤニットは、適切なお手入れをすることで、長く美しさを保つことができます。
- 洗濯: カシミヤニットは、手洗いが基本です。30℃以下のぬるま湯に、中性洗剤またはカシミヤ専用洗剤を溶かし、優しく押し洗いします。強くこすったり、もんだりすると、繊維が傷んで毛玉の原因になります。
- すすぎ: 洗剤が残らないように、十分にすすぎます。
- 脱水: 洗濯機を使う場合は、必ず洗濯ネットに入れ、脱水時間を短め(1分以内)に設定します。手で脱水する場合は、タオルで挟んで優しく水気を取ります。強く絞ると型崩れの原因になります。
- 乾燥: 平干しが基本です。直射日光を避け、風通しの良い日陰で乾燥させます。ハンガーにかけると型崩れする可能性があるので、避けてください。乾燥機は絶対に使用しないでください。
- アイロン: アイロンをかける場合は、必ず当て布をし、低温(110℃以下)で、スチームを使いながら優しくかけます。直接アイロンを当てると、テカリや繊維の損傷の原因になります。
- 保管: 長期間保管する場合は、防虫剤と一緒に、通気性の良い場所に保管します。湿気はカビの原因になるので、除湿剤も併用すると良いでしょう。
4. その他の注意点
- 毛玉の処理: カシミヤニットは、摩擦によって毛玉ができやすい性質があります。毛玉ができた場合は、ハサミで丁寧に切り取るか、毛玉取り器を使用します。無理に引っ張ると、生地を傷めてしまうので注意しましょう。
- 引っ掛け: カシミヤニットは、繊細なため、アクセサリーやバッグなどに引っ掛けやすいです。着用時には注意しましょう。
カシミヤはデリケートな素材ですが、適切な扱い方をすれば、長くその美しさと暖かさを楽しむことができます。上記のポイントを参考に、ぜひカシミヤニットに挑戦してみてください。


